モビリティラボラトリーの研究

【研究テーマ】


堀川 教授

「認知機能に及ぼす加齢の効果の検証」
「認知機能測定法の開発」
「高齢者・障がい者のためのモビリティー(移動行動)の維持向上」
「易転倒性評価法および交通事故防止に関する研究開発と応用」
「福祉機器の評価法の開発」
「移動体計測法の開発」
「移動体計測手法による交通バリアフリー推進研究」等

【研究概要】

 高齢化社会を迎え、老化のため支援を必要とされる方が増加していることは否めません。その支援のあり方がその方に合っているか、今後どのような方向で行うべきか、評価・検討を行うことは大変重要です。当研究室では、支援を必要とする方の視点からその支援の評価を行う一方、認知神経科学・認知神経心理学・脳科学等、関連する諸領域からも広くこの問題にアプローチし、研究を進めています。そのため、研究対象も多岐にわたり、医学だけではなく、看護学・工学・教育学・心理学等他分野の学内外研究者との共同研究も積極的に行っています。

◇動作や機能の解析に関する各種装置の開発

 対象者が必要な支援、あるいはその支援がその人に合っているかを解析するためには、歩行動作、眼球運動、脳機能等を客観的に測定・解析をする必要があります。当研究室は、測定解析を精密かつ適正に行うことができ、一方、被験者には負担をかけない方法および装置を開発しています。
 たとえば、被験者の身体の関節の回転中心付近の複数の箇所に、遠赤外光を高効率で反射するマーカーを装着させ、複数のカメラでその反射光を捕らえて得られたデータを3次元に再構成して骨格モデルに当てはめ、各種運動を再現する装置、脳の血流変化を近赤外光を用いて計測する脳機能測定装置、膝屈伸の筋力測定等のための圧測定装置、眼球運動測定装置等があります。これらの装置から得られた各種データは、訓練や福祉機器の開発等に役立てられています。


◇福祉器具等の評価・開発(誤嚥防止低減湯のみ等)

 福祉危惧の一例で、介護現場の要望により、地元企業が開発した誤嚥防止のための湯のみです。その特徴は飲み口の形状にあり、堀川教授が検証を行った、喫飲動作における頭部角度のデータに基づいて開発されたものです。使用者の心理も考慮した心和らぐデザインであることも重要なポイントです。

◇その他地域に貢献する研究テーマ

 当研究室の研究テーマは、介護支援、健康麻雀脳いきいき教室、障がい者就労支援、高齢者の交通事故防止に関する研究、モバイル機器を用いた治療継続支援、脳機能計測を用いた認知機能低下・高次脳機能障害に関するリハビリテーション、眼球運動測定を用いた製品、マン・マシン・システムの研究、ブレイン・マシン・インターフェースによる機器制御等、多岐にわたり、地域と密着した事業にもつながるものも多く、今後も更なる地域貢献を目指して研究が進められます。

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